フジコ ヘミング ソロコンサート
今日は楽しみにしていた、フジコ ヘミングのピアノリサイタル、指定席が2回の最上階の席しか空いていなかったほど、大ホールが1か月前から満席でした。
最初の曲がプログラムでは、シューベルトのアンプロムプチュだったけれど、弾き始めたのはショパンで。何だか調子が悪そう、と思って聞いていたのだけれど、モーツァルトのピアノソナタの1楽章で拍手するほど、アホな観客だったので、フジコさんもほっとされたと思います。ショパンの「革命」などは、大丈夫かな、大丈夫かなとこちらがハラハラして見守るような気持ちで聞いていたし、最後のリストのラ、カンパネラが終わると一同ほっとしたのだけれど、そのあとのコメントがよかった。
「2,3日前にヨーロッパから着いたのですが、一睡もできなくて、薬を飲んだら余計
気分が悪くなって、でも、うまく弾けたので、寝ない方がよく弾けるかも。」
という内容を深いよく通る日本語でおっしゃった。
これで、満場一致で観客はフジコさんに魅せられて、もう、ただただ拍手喝采。
アンコールのシューベルトとシューマンのトロイメライで、大満足でありました。
やっぱり、マスメディアも力はすごいわ。
結局、みんなフジコさんの演奏が聴きたいというより、一目フジコさんを見たいという気持ちが強かったのですね。
失礼ながらお年もお年だし、今見ておかないと次があるかどうか、という、
でも、DVDもCDもバカ売れだったし、
はるばるパリから和歌山へお越しになって、良かったと思いますよ。
和歌山に来てくださって、ほんとうにありがとう。フジコヘミングと同じ空間の空気が吸えたというだけで、ありがたい気持ちになったコンサートでありました。