非常識な店員
昨日、デパートのブティックで古着屋の店員と出会った。
販売しているのは、古着だけではないが、ちょっと出入りが憚られる古びた
風情の古着屋である。
開口一番、
「あ、内に来るお客さんやね。」
ちょっとやめてよね。
おまけに彼女は、こうも続けた。
「値札を切って、とか言うし、偉そうな嫌な客だと思っていたのよ。」
そういえば、母の病院ですぐに必要な着替えを買ったとき、値札を外してもらったことがあったけれど、そんなこと満座の前で大声で言うことではないでしょ。
こちらも
「愛想の悪い店員で、感じが悪いと思っていたのよ。」
と笑って返したけれど、
何という非常識、
あんた、質屋の店員でなくてよかったね。
教師が生徒の成績などを他人に漏らしてはいけないように、店員にも客のプライバシーを尊重する義務があるはずである。
自分の店にくる客に偶然出会った時も、客の方から応対しない場合は、さりげなく振る舞うという心遣いがどうしてできないのだろう。
その古着屋はオーナーの話が面白いので、会話を楽しみに時々のぞいていたのだけれど、
もう二度と、あんたの店には行かないよ。
オーナーにもよく言っときな。