オーヘンリー短編集みたいな、自分だけ笑えない話
最近、少し離れた町の蚤の市に出店を始めた。
月に一度だけ小さなブースを借り、品物を並べて売るのである。
いろいろな人に会えてとても楽しい。
その場所に行くのにTime is money.が信条の私は、当然のように、高速道路を使っていた。
片道1660円である。
このことについて、先日、骨董屋のおばちゃんに意見をされた。
「だいたい、いくら売り上げがあるのか知らんけど、交通費をそんなに使ってどうすんの。
下の道を行け、下の道を、舗装はされたいい道で、下走ってもそんなに変わらんやろ。」
常々、商売に関してよいアドバイスをしてくれる先輩の意見、素直に従うことにして、いつもなら、高速に乗るところ、隣の車線を走って一般道路に出た。
信号もないし、ほんとに快適だな。これは高速道路と変わらんわ。と調子よく走っていたところ、突然後ろから、ピリピリピリーと音がして、真ん丸顔の白バイの警察官が、
「奥さん、結構急いでましたね。」と満面の笑顔。
「29キロオーバーですね。」と言われたけれど、
えー。この道、制限速度50キロなの、どうりで他の車がみんなゆっくり走ってたはずだ。
ということで、18000円も反則金を払うことになった。
1660円を節約しようとして、18000円を払うことになったこの話、みんなに話すと大爆笑なんだけれど、
私はちっとも笑えない。