最低の教師たち
教師をしていた時、職員図書の係りをしたことがあった。先生方から授業や教育活動に必要な本の注文を受けて、職員図書費で業者から購入するのである。
「失楽園」とか「どこが教育図書やねん。」という本を注文する不届きな奴もいたが、だまって注文してあげた。
ある年の終わり、明らかに注文した記憶にない本の請求書がどっさりきたことがある。
いくら事務に問い合わせてみてもわからないし、その書籍も見当たらない。
調べていくと、一人の教師が係りの私を通さずに、かってに業者からどんどん本を
購入し、すべて自分の家に持ち帰っていたのである。
「クラシック音楽の何とか」とかいうCDまで、どっさりその教師の家にあることが
わかった。どうやら、自分の子供のために職員図書費を使って本を買い込んでいたらしい。
教頭に訳を話して、その教師の自宅にあった本をすべて回収することができたが、
まったくもって言語同断、あつかましさを通り越して、これは犯罪ではないか。
と、当時は本当に腹がたった。
この泥棒教師は、定年後もまだ再任用で職場にいるようである。まだまだ甘い汁をすいたいのだろう。
でっかい3階建ての家を建てて、娘が留学中と聞いた。
32年間勤めた職場では、いろいろな教師がいたが、この男が最低である。
3月も終わりになると
刑事告発してやればよかった。
と、今でもつくづく思うのである。